FFTスペクトル
FFTによるスペクトルの観察
Waveformモードで選択した区間のFFTによるスペクトルが表示されます。下図はドラム式洗濯機の
騒音を測定したもので、このような定常的な音の場合は、Waveformモードの際に表示時間を長い区間にしておくと
その時間での平均値が表示されるので正確性が増します。ここでのFFTは4096点、窓関数はハニング窓で、20msecずつシフトしながらおこなって
表示区間の平均スペクトルを計算したのちに対数変換してdB値としています。WaveformモードでフィルターをONにしている
場合は、フィルター処理された波形のスペクトルが赤色の線で表示されます(FFTフィルター以外の場合)。
画面操作: 右端をタップすると周波数表示範囲が拡がり(最高は0-20kHz)、左端をタップすると周波数
表示範囲が狭く(最低は0-500Hz)なります。上部をタップするとグラフが上方に、下部をタップするとグラフが下方に移動します。
下図の例では、WaveformモードでLPF(10kHz)とHPF(5kHz)をかけているため、赤線は5-10kHz以外の帯域で減衰しています。
FFTグラフ画面の右上には、表示区間での平均音圧レベルが聴覚補正なしと、あり(A)で表示されます。
Spectrum ボタンを押すと パワー表示モード となり、帯域別のパワーが
聴覚補正なし(dB)と聴覚補正あり(dB(A))で表示されます。F50,F95,F99はFFTスペクトルのグラフ表示の周波数範囲(100Hz以上)で
低周波数(100Hz)から加算していったパワーが全パワーのそれぞれ50%,95%,99%を占める周波数を示しています。この変数は
呼吸音の分析などで用いられているものです。なおこれらの指標はWaveformモードでのフィルターの影響は受けません。