イビキは、睡眠中に上気道(ノド)が狭くなり、空気が通るときノドが振動して音が鳴るものです。
無呼吸を伴うイビキの画像表示(サウンドスペクトログラム
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無呼吸(10秒異常の呼吸の停止)が頻繁に(成人では1時間に5回以上)起こり、昼間の眠気など様々な症状が引き起こされるのが睡眠時無呼吸症候群です。
その多くは、息を吸うときに気道の壁が吸い寄せられて閉じてしまい、息はしようとしているが吸えない状態になる閉塞性無呼吸です。
息はかろうじて吸えているが、不十分である低呼吸も覚醒反応や低酸素を伴うと無呼吸と同様の症状を起こすといわれています。
そのため近年は無呼吸と低呼吸とを区別せず、また明確な自覚的症状を伴わないものも含めて、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)という用語が正式病名(国際睡眠障害分類)になっています。
自覚症状の有無にかかわらず、無呼吸のため酸欠状態(無呼吸→回復の繰り返しにより間欠的な低酸素が起こる)になり、
心臓や血管系に負担がかかり、高血圧、心筋梗塞、心不全、心房細動、脳梗塞などになりやくなります。糖尿病や脂肪肝にも悪化要因として若干関係しています。
特に重症の睡眠時無呼吸(AHI=睡眠1時間当たりの無呼吸低呼吸の回数 が30回以上)の場合、長期に観察すると生存率が低下することが
米国での大規模な調査で示されています。
これらの合併症には無呼吸と肥満の両方の要因が関係しています。